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【書評】 『シン・ロジカルシンキング』 レビューと感想

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今回は『シン・ロジカルシンキング』の書評をしていきます。

本書は、これまでの「正しく伝える」ことに重きを置いたロジカルシンキングを超えて、情報が飽和する現代における“思考のアップデート”を提案する一冊です。従来の枠組みにとらわれず、「考え方そのものを見直す」ことの重要性を教えてくれます。

目次

書籍紹介

書籍名シン・ロジカルシンキング
著者望月 安迪
出版社standardsダイヤモンド社
発売日2023年9月13日

概要

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本書は、「ロジカルであること」が当たり前になった現代において、従来型の思考法が生み出す“均一化されたアイデア”の限界を明らかにし、そこから抜け出す新しい“思考の型”を提示する内容です。著者は「論理的整合性」だけに頼るのではなく、「論理的意外性」「主観と客観のバランス」「他者配慮の情理」など、これまでのロジカルシンキングにはなかった視点を取り入れることを提案します。

中心となるのは、QADI(Question, Abduction, Deduction, Induction)という4つの思考プロセス。この型を通じて、優れた問いを立て、仮説を構築し、筋道をつけて語り、最終的に検証するというサイクルが解説されます。

論理の“型”を学ぶだけではなく、それを“破る”ことの意味や、AI時代における人間の思考力の必要性にも言及。単なるビジネススキル本にとどまらず、「考えるとは何か?」を問い直す現代的な思考の書です。

本書を読むことで得られること

  • ロジカルシンキングの限界とその背景を理解できる
    標準化による「コモディティ思考」からの脱却が語られています。
  • 新しい思考の枠組み「QADIサイクル」が学べる
    問い→仮説→演繹→検証という思考の循環が、実例とともに解説されています。
  • 意外性とオリジナリティを含む“考えの型”が身につく
    論理の強さだけでなく、“驚き”や“面白さ”を含む考え方が提示されています。
  • 他者に伝わる言葉の使い方・構成力が鍛えられる
    論破ではなく共感や情理を重視する語り方が紹介されています。
  • AI時代の「思考力とは何か」を改めて考えるきっかけになる
    生成AI時代においても問われる“使い手の思考力”がテーマです。

本書を読んだ感想

これまで何冊もロジカルシンキングの本を読んできた身として、本書はまったく違うアプローチから思考を語っており、とても新鮮に感じました。「ロジカルであること」が逆に思考の幅を狭めてしまうという指摘にはハッとさせられました。

特に印象的だったのは、“思考の標準化はアウトプットの同質化を招く”という部分。再現性や効率を重視するあまり、誰もが同じようなことしか言えなくなっているという指摘は、現代社会そのものの縮図だと感じました。

QADIサイクルは少し抽象度が高い部分もありましたが、問いを起点とする思考の大切さや、主観と客観のバランスを保つことの重要性など、すぐに自分の仕事や企画づくりに活かせる視点が多くありました。単なるロジックではなく、「考える姿勢」そのものを整える一冊です。

本書の評価

★★★★★

ロジカルシンキングに飽和感を覚えていた人にこそ刺さる内容です。従来の“型”を超えて、「今こそ考える力をアップデートせよ」という力強いメッセージが込められています。深くて新しい思考の旅に出たい人におすすめです。

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本書がおすすめな人

  • ロジカルシンキングに物足りなさを感じている人
    思考の型を刷新するヒントが得られます。
  • 独自性のあるアイデアを生み出したい人
    「論理+意外性」の新しい思考軸が学べます。
  • AI時代の“人間の価値”を見直したい人
    AIでは代替できない思考力の鍛え方が紹介されています。
  • コンサルタントや企画職など“考えること”が仕事の人
    QADIサイクルを使った仮説思考が役立ちます。
  • 他人に伝わる言葉や構成を磨きたい人
    “情理”を含む表現力が身につきます。

まとめ

『シン・ロジカルシンキング』は、単なるスキル本ではなく、“考え方の本質”を問い直す挑戦的な一冊です。誰もが同じロジックを使える時代に求められるのは、いかにして「違い」を生み出すか。そのために必要な“新しい思考の型”を、具体的かつ実践的に学べます。考えることに行き詰まりを感じているなら、まずはこの一冊を手に取ってみてください。

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